「子どものお迎えがあるので、お先に失礼します」。この一言を、まわりの視線をうかがいながら、消え入りそうな声で言っていませんか。あるいは、言えずに飲み込んで、心のどこかがすり減っていませんか。私たちラクフルは、この言葉を、うつむかずに、堂々と言える会社でありたいと本気で思っています。大阪・豊中を拠点にEC運営を続ける私たちが、女性や子育て世代をはじめ、それぞれに事情を抱えた仲間が力を発揮できる職場づくりについて、いま考えていること、これから実践していくことを、現場の温度そのままにお伝えします。働きやすさを、きれいごとではなく本気で大切にしたいあなたへ。
私たちがES(従業員満足)を一番に置く理由
ラクフルは2015年7月に設立し、いまは33名(パート・アルバイトを含む)の仲間と一緒に、本やCD・DVD・ゲーム・おもちゃ・家電といったリユース商材、そしてアパレル商材のネットショップを運営しています。豊中・第15千里ビルにはセレクトショップ「KIDSpo」があり、最大10名の会議室や、機材のそろった撮影スタジオといったレンタルスペースも運営しています。決して大きな会社ではありません。でも、だからこそ、一人ひとりの毎日が、そのまま会社の空気になります。誰かがしんどそうにしていれば、それは静かにチーム全体へ伝わる。誰かがのびのび働いていれば、その明るさもまた、まわりに広がっていく。小さな会社とは、そういう場所です。
私たちは、お客様に喜んでいただくことと同じくらい——いえ、その手前で、まず仲間の満足を一番に置いています。ES(従業員満足/Employee Satisfaction、社員が「ここで働けてよかった」と感じられる状態)です。理由はシンプルです。画面の向こうのお客様に「少し明るい明日」を届けるのは、ほかでもない私たち自身だからです。自分の毎日がすり減っている人が、誰かの一日を彩ることは、なかなかできません。仲間があたたかい気持ちで働けているかどうかは、そのまま商品説明の一文の親切さや、梱包の丁寧さや、お問い合わせへの返信の温度になって、お客様のもとへ届いていきます。ESは、やさしさの話であると同時に、品質の話でもあるのです。
ECの現場は、想像以上に人の手がかかる仕事です。商品を仕入れ、状態を一点ずつ見きわめ、写真を撮り、説明文を書き、注文に応え、梱包し、発送し、お問い合わせに向き合う。その一つひとつに、人の判断と気づかいが宿っています。ボタン一つで自動的に流れていく仕事では、決してありません。だからこそ、その人が安心して働けているかどうかが、商品の品質そのものを、静かに、しかし確実に左右するのです。
クレド『One for All, All for One』が働き方に表れる
ラクフルには、私たちが大切にする3つのクレド(信条)があります。その一番目が「One for All, All for One」——一人はみんなのために、みんなは一人のために。この言葉を、私たちは壁に貼るだけの標語で終わらせたくありません。働き方のなかで、具体的なふるまいとして表れてこそ、はじめて意味を持つと思っています。
たとえば、誰かが「今日は子どものお迎えがあるので」と早く上がる日。その分の仕事を、まわりがそっと引き取る。翌週、今度は別の誰かが親の通院に付き添う。そのときは、この前助けてもらった人が、当たり前のように手を挙げる。こうした「お互いさま」の循環こそ、「One for All, All for One」が働き方に表れた、いちばん具体的な姿だと私たちは考えています。クレドは、額縁のなかにではなく、日々の小さなやりとりのなかに生きています。
働きやすさは、制度と文化の両輪でできている
働きやすさというと、休暇制度や時短勤務といった「制度」を思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん制度は大切です。ラクフルはホワイト企業認定を取得しており、働く環境を整えることに、まっすぐ向き合ってきました。けれど、どれだけ立派な制度があっても、それを使えない空気が流れていれば、絵に描いた餅になってしまいます。「制度上は取れるけれど、誰も取っていない休暇」に、意味はありません。
働きやすさは、立派な制度だけでは生まれません。「お互いさま」と言い合える文化があって、はじめて仲間は力を発揮できます。
私たちが大切にしているのは、この「制度」と「文化」の両輪です。片方だけでは、車は前に進みません。
| 2つの車輪 | 中身(例) | これがないと、どうなるか |
|---|---|---|
| 制度(しくみ) | ホワイト企業認定の水準/勤務時間への配慮/レンタルスペースや設備といった環境 | がんばりが仕組みで守られず、個人の無理に頼ってしまう |
| 文化(空気) | 「お互いさま」で助け合う/事情を遠慮なく言える/早く帰る人を責めない | 制度があっても使えず、絵に描いた餅になる |
制度は、文化があってはじめて生きる。文化は、制度に支えられてはじめて続く。この両輪を、止めずに回し続けること。それが、私たちの働きやすさの土台です。どちらか一方を自慢するのではなく、両方を地道に育てていく。派手さはありませんが、いちばん確かな道だと信じています。
外の知見に学ぶ——満たされた仲間が、良い仕事を生む
私たちは小さな会社です。でも、だからこそ、世の中で積み上げられてきた知見からも、謙虚に学びたいと考えています。自分たちだけの経験にこだわりすぎず、先人の知恵を借りて、それを豊中の現場に翻訳していく。それが遠回りに見えて、いちばんの近道だと思うからです。
たとえば「サービス・プロフィット・チェーン」という考え方があります。むずかしく聞こえますが、中身はとてもシンプルです——満たされた働き手が、良いサービスを生み、それが満足したお客様を生み、めぐりめぐって会社の力になる、という一本の連鎖のことです。従業員満足が起点にあり、そこからお客様の満足へとつながっていく。順番が逆ではない、というのが何より大事なところです。お客様を大切にしたいなら、まず仲間を大切にする。遠回りのようでいて、これがいちばん理にかなっているのです。
もう一つ、「心理的安全性」という言葉も、近ごろよく知られるようになりました。これも噛み砕けば、「こんなこと言って大丈夫かな」と恐れずに、事情や意見を口にできる状態のこと。「子どものお迎えがあるので」と言うのに、いちいち勇気がいる職場では、人は本当の力を出せません。逆に、それを安心して言える職場では、困りごとが早く共有され、ミスが減り、助け合いが自然と生まれます。安心は、けっして甘えではなく、チームを強くする土台なのです。
これらは、世界中の会社で語られてきた一般的な知見です。私たちはこれを、教科書の言葉のままにするのではなく、豊中の小さなオフィスの現実に翻訳して、自分たちのやり方で実践していきたいと考えています。
まず与えるという私たちの姿勢を、チームの中で実践する
ラクフルのクレドの2つ目は「まず与えることを率先する」です。これは、お客様に対してだけの言葉ではありません。むしろ、仲間どうしの間でこそ生きる言葉だと思っています。
見返りを先に求めるのではなく、まず自分から、困っている仲間に手を差し出す。忙しそうな人に「代わろうか」と声をかける。新しく入った仲間に、こちらから話しかける。そうやって「まず与える」人が一人、また一人と増えていくと、チームの空気そのものが、少しずつあたたかくなっていきます。心理的安全性は、制度で買えるものではありません。こうした一人ひとりの「まず与える」の積み重ねからしか生まれない——私たちは、そう考えています。
ラクフルとしての仮説——多様な事情こそ、チームの強さになる
ここからは、私たちがこれから検証しながら実践していきたい「仮説」です。断定できる答えではなく、信じて確かめていく途中の考えとして、読んでいただけたら嬉しいです。
子育て、介護、学び直し、体調、家族の事情——働く仲間は、それぞれに背景を抱えています。これを「制約」や「弱み」ととらえる見方も、世の中にはあります。けれど私たちラクフルは、あえて逆の仮説を立てています。多様な事情こそが、チームを強くする。
理由は3つあります。ひとつ、事情のある仲間がいるからこそ、「あの人しかできない」という仕事の属人化を減らし、誰かが抜けても回るチームをつくる必然が生まれます。これは、ECの品質を安定させる「再現性」——ラクフルが大切にするバリューの一つ——にもまっすぐつながります。ふたつ、限られた時間で成果を出そうとする工夫が、ダラダラ働かないチーム全体の生産性を、結果として引き上げます。みっつ、子育て世代や女性の視点は、私たちが扱うおもちゃ・キッズ商材やアパレル、そしてこれから広げていきたい化粧品分野において、お客様の気持ちにぐっと近づくための、かけがえのない感性になります。
多様な事情を持つ仲間が、お互いの得意と都合を持ち寄って、補い合う。その姿を、私たちはこう思い描いています。
| 仲間が持ち寄るもの | チームで補い合うかたち | 生まれる強さ |
|---|---|---|
| 子育ての事情 | 朝の時間帯や在宅寄りの業務を、柔軟に分担 | 属人化しない、抜けても回るチーム |
| 介護・通院の事情 | 予定を早めに共有し、まわりが引き取る | 「お互いさま」の信頼が積み重なる |
| 学び・体調の事情 | 短い時間で集中し、成果で貢献 | 生産性の工夫がチーム全体へ波及 |
| 多様な生活者の視点 | 商品選びや説明文、接客に反映 | お客様の気持ちに近づく感性 |
もちろん、これはまだ「目指す姿」です。うまくいかない日も、思うようにいかない試行錯誤も、正直あります。それでも私たちは、この仮説を信じて、一歩ずつ検証していきます。失敗を隠すより、確かめながら前に進むほうが、私たちらしいからです。
今後ラクフルが実践していくこと
きれいごとで終わらせないために、私たちがこれから実践していきたいことを、具体的に挙げます。すでに完成した実績としてではなく、これから一つずつ積み上げていく約束として、読んでいただけたら嬉しいです。
柔軟な働き方の拡充と、誰もが力を発揮できる環境づくり
- 柔軟な働き方の選択肢を広げる:勤務時間や働く場所について、一人ひとりの事情に合わせて相談できる幅を、これから広げていきます。制度は、使えてこそ制度です。
- 「言い出しやすさ」を仕組みにする:事情を遠慮なく言える空気を、個人の性格や気づかい任せにせず、日々の声かけや情報共有の習慣として根づかせていきます。
- 属人化をなくし、助け合える体制へ:一人に仕事が固まらないよう、業務の見える化と共有を進めます。これはEC運営の再現性を高める取り組みと、そのまま重なります。
- AI・自動化で、人にしかできない仕事に集中する:くり返しの定型業務はテクノロジーの力で効率化し、そこで生まれた時間を、仲間どうしのケアや、お客様への心のこもった対応にあてていくことを目指します。効率化の目的は、人を減らすことではなく、人が人らしい仕事に向き合うことです。
- 女性・子育て世代がのびのび活躍できる場をつくる:女性が多く活躍する現場だからこその視点を、商品選びやサービスづくりに、もっと活かしていきます。
大阪・豊中というまちで、地に足をつけて。背伸びした制度自慢ではなく、現場で一つずつ積み上げていく。それが、私たちらしいやり方です。
まとめ:仲間の毎日が明るいことが、いい会社の条件です
私たちのミッションは、「インターネットを通じて、人々の生活に彩りと艶と輝きをもたらす」ことです。その「人々」の中には、画面の向こうのお客様だけでなく、いま隣で働いている仲間も、確かに含まれています。むしろ、その仲間の毎日から、すべては始まっているのだと思います。
仲間の毎日が明るいこと。「子どものお迎えがあるので」と、うつむかずに言えること。事情を「お互いさま」と受けとめ合えること。そうした一つひとつの、目には見えない空気こそが、いい会社の条件だと私たちは信じています。ESを一番に置くのは、遠回りに見えて、実はいちばん確かな、お客様への近道だからです。
大阪・豊中から、日本で最も楽しさとワクワクを創造するEC事業者へ。その大きな挑戦は、ここで働く仲間一人ひとりの、あたたかい毎日の上にしか成り立ちません。あなたの毎日が明るいことが、私たちの会社を、少しずつ、確かに前へ進めていきます。
▶ ラクフルの働き方に共感した方は、採用ページで仲間の声もご覧ください。私たちが大切にしている想いはミッション・ビジョン・バリューのページにもまとめています。あわせて、いい会社は、いい顧客対応から生まれる|対応はコストではなくブランド資産、AIに、心は任せない。|ラクフルが目指す人とテクノロジーが共に働くEC企業もぜひお読みください。